鹿島アントラーズ身売りで囁かれる日本プロスポーツの暗い未来
16億円でメルカリに売り飛ばされたJリーグ王者
出典:鹿島アントラーズ オフィシャルサイト
サッカーの日本国内タイトル
(J1リーグ・Jリーグカップ・天皇杯)全てで
過去最多の優勝を誇り、
AFCチャンピオンズリーグ優勝や
FIFAクラブワールドカップ準優勝を誇る
J1屈指の名門クラブ・鹿島アントラーズ。
去る7月30日、
その鹿島が僅か16億円で経営母体の日本製鉄グループから、
通販サイト大手メルカリに売却された。
全身の住友金属工業サッカー部以来チームを
見守ってきた日本製鉄の突如の撤退だけでなく、
閉店セール同然の売却額に、
世界中のサッカー関係者から
「アントラーズは終わった」
「日本のプロスポーツは大丈夫か?
と不安や失望の声が上がっている
実はいまアントラーズだけでなく、
日本のプロスポーツチームに数多くの
「身売り話」が持ち上がっているという。
かつては楽天を始め「先を争う」とまで言われた
企業のプロスポーツ参入…いま、
何が起ころうとしているのか?
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鹿島アントラーズがメルカリに売却についてですよ!
出典:サッカーキング
茨城県鉾田市に拠点を置く鹿島アントラーズ。
1947年前身の住友金属工業サッカー部
(当時は同好会)から数えて
70年以上の歴史を誇る日本を代表するプロサッカークラブだ。
1993年のJリーグ開幕と共に参入。
ジーコ&アルシンドのブラジルコンビで
初代Jリーグ王者を浚うと、
その後はJリーグ王者の道を驀進。
Jリーグ一部で500勝を挙げたクラブは、
アントラーズを除いて他にはない。
秋田豊・相馬直樹・名良橋晃・中田浩二・小笠原満男など
サッカー日本A代表チームに選手を
数多く送り出すだけでなく、
ジーコ・ジョルニーニョ・レオナルドなどの
スーパースターがプレーしたチームでもある。
指導者も、ジーコの兄であるエドゥ氏や
元ブラジル代表のトニーニョ・セレーゾ氏が監督を務めた。
正に日本を代表するサッカークラブである。
ではなぜ、これほど実力を備えた
名門クラブの鹿島アントラーズが
メルカリに身売りする羽目になったのだろうか?
あるプロスポーツ関係者は
「収入面で他のクラブと差が開いたため」と指摘する。
出典:おすヽめアウェイスタジアム|D|note
鹿島アントラーズの本拠地
茨城県立カシマサッカースタジアムの
収容人員は40,728人。
それに対して浦和レッズの本拠地
埼玉スタジアム2002は63,700人。
J2セレッソ大阪の本拠地
ヤンマースタジアム長居ですら
47,816人と水を空けられているのです。
カシマと同規模の万博球技場が本拠地だった
ガンバ大阪も、6万人以上収容の
新スタジアムを建設しています。
2万人のお客を入れられなければ、
それだけで他のクラブと比べ
一回の試合で約一億円の減収となり、
年間で50億円以上他のクラブよりも収入が減ります。
要するに、その分親会社や
支援自治体の支出が増え「お荷物化」するのです。
スタジアムの管理者である茨城県も、
一時期カシマスタジアムの収容人員を
6万人規模まで増やそうと改修を検討しましたが、
議会からストップが掛かって頓挫してしまいました。
加えて、Jリーグ開催スタジアム史上最悪と言われる
交通アクセスを解消する方策も見当たらず、
次第にクラブ経営を圧迫したと言われています。
そしてアントラーズ売却の引き金を引いたとされるのが、
元親会社の住友金属工業が
新日本製鐵(新日鐵)への事実上の買収。
新日鐵と言えば、名門チームと名高かった
釜石のラグビー部や堺市のバレーボール部を、
次々切捨てた冷血ぶりで有名ですが、
そうした姿勢がアントラーズ売却の
伏線だったと言えるのではないでしょうか。
(前出プロスポーツ関係者)
出典: Bloomberg
では、メルカリに買収された
鹿島アントラーズは、今後どの様に変わるのか?
あるサッカー関係者はこう指摘する。
まず一試合当たりの収容数を増やすため、
現在のスタジアムを改修するか、
思い切って本拠地の移転を検討するでしょう。
中国企業に買収された
伊サッカー一部(セリエA)インテルも、
まず施設の改善から始めましたから、
その例に従うと思います。
仮にカシマに残ったとしても、
交通アクセスの改善へ投資する額は
ハンパじゃないですから、
本拠地を交通の便が良い成田や佐倉等へ移し、
そこで新たなスタジアム建設に踏み切るかもしれません。
実はクラブが今最も熱い期待を寄せ居ているのが、
メルカリのネットワークを駆使した
Jリーグ絡みのビジネスの展開です。
鹿島は地元愛が強いせいか、
これまでグッズ販売をカシマスタジアムだけに絞り、
それによって集客を図った面がありますが、
今後はメルカリのサイト上で販売を行い、
収益強化を図るでしょう。
そして、これはまだメルカリ側が
明らかにしていませんが、
合法的なJリーグ観戦チケットの
ネット売買の仲介を一手に引き受けようとしているのです。
ヤフオクなどでJリーグチケットが
オークションに出されていますが、
正確に言えば違法なものです。
これをJリーグとメルカリが提携し、
必要無くなったチケットをメルカリが引き取り、
額面通りで第三者に転売し、
メルカリはJリーグから手数料を得るという仕組みを作り、
新たなアントラーズの資金を得ようと目論んでいるのです。
いずれにせよ、
従来の親会社&自治体の資金に頼るのではなく、
親会社のネットワークを利用して
自立するクラブ運営を模索しようとしているのです。
アントラーズがきっかけに「売られるプロチーム」が相次ぐ予感
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今回、Jリーグ・トップクラブである
鹿島アントラーズが衝撃的に売却された訳だが、
関係者の間では
「これは、日本のオーナー企業による
プロスポーツチーム売却きっかけになる」
と指摘をしている。
出典:ニュース|阪神タイガース公式サイト
例えば、プロ野球セ・リーグの阪神タイガースは、
幾度となく身売りのウワサが立ちました。
1990年代に成績不振に陥った際、
親会社の阪神電鉄はタイガースの身売りを
真剣に検討したと言われますが、
最近になって新たな親会社・阪急阪神ホールディングスが、
タイガース身売りを本気で
検討し始めたとウワサされています。
阪急阪神HDの母体の一つ・阪急東宝グループは、
過去幾度となく日本一に輝いた阪急ブレーブスを、
経営合理化だけの理由でオリックスに売却しました。
当時ブレーブスの成績が低迷していたのも事実ですが、
野球を知らない上層部が球団幹部に座ったのが
低迷の元凶とされ、
今同じことがタイガースに起こって、
実際成績が低迷しているのです。
選手の年俸や施設が高騰する中、
メルカリを見てブレーブス同様タイガースが
ビジネスライクに売り飛ばされる可能性は
高いと言われています。
しかも鹿島の事例に倣って、
阪神タイガースだけではなく
他のプロスポーツチーム売却のウワサが、
水面下で広がっているのです。
プロ野球では阪神タイガースだけでなく
オリックス・ヤクルト、
Jリーグでは清水エスパルス・サガン鳥栖・京都サンガ、
そして今最も新しいBリーグでも
三遠ネオフェニックス・琉球ゴールデンキングスなどが
「身売り可能性大チーム」のリストに挙がっているのです。
地域活性化&スポーツ振興の名の下に、
90年代以降次々誕生したプロスポーツクラブですが、
実態はスポンサー探しで疲弊しているのが実態です。
あの阪神タイガースですら、
阪急阪神HDやJOSHINだけでは資金が足らず、
今年から一口100万円×1年限定 の
スポンサーを募集しています。
それでも、思う様にスポンサーは集まらないと言われています。
他の企業同様、資金力がプロスポーツチームの
命運を左右する時代なだけに、
巨人やソフトバンク、Jリーグ・ヴィッセル神戸の様に
資金力豊富なオーナー企業以外日本企業が
プロスポーツチームを支えきれない状況に
陥りつつあると見て良いのではないでしょうか
出典:中国企業がなぜ長友所属のインテルを買収した?|出世ナビ|NIKKEI STYLE
前章で紹介の通り、
イタリアサッカー一部リーグ・セリエAのインテルは、
中国ネット通販王手・蘇寧グループに買収されたが、
現在は禁止されている
日本プロスポーツチームの外資参入は、
今後あり得るのか?
経済WEBサイト関係者は
「そう遠くない日に解禁される」と見ている。
【鹿島アントラーズの一件で、
資本が潤沢な日本製鉄ですらクラブ経営から
手を引いたことから
『日本企業にはスポーツクラブを運営するほど余裕はない』
と海外から見られるでしょう。
その『外資参入』が実現するかもしれない話が、
Jリーグ・サガン鳥栖で進もうとしているのです。
ご存知の通り、オーナー企業のクラブ不正経理問題で
存亡の危機にあるサガンは、
現在必死に代わりのオーナー企業を探していますが、
日本の企業からはそっぽを向かれる一方、
中国やインドの企業から
熱烈なオファーを受ける皮肉な結果だそうです。
米大リーグは
外資参入を禁止している代表例ですが、
あるオーナー企業が撤退しても、
代わりの企業が入って来ると言う様な懐の深さは、
日本の企業社会には今まったくありません。
NPBやJリーグにせよ「市民球団」は名ばかりで、
結局資金潤沢なオーナーを探して説得する事です。
それが日本で叶わないなら、
リーグを解散するか?外資を導入して継続するか?
の二者択一です。
ファンはリーグ継続を求める訳ですし、
地域にとっても貴重な観光資源…
そう球団撤退は、今や観光でしか
稼げなくなった日本の地方にとって正しく命取りです。
そうなれば…もう結論は決まっていますよね。
いかかでしたか?