今年のNHK大河ドラマは、
日本の歴代オリンピック関係者やメダリストを通して、
1964年の東京五輪開催までの経緯を辿る
「いだてん~東京オリムピック噺~」。
オリンピック&パラリンピック・プレイヤーの今年、
話題で盛り上がり視聴率もうなぎ登りだろうと言われていた
「いだてん」だったが…
出典:エキサイトニュース
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いだてんNHK大河ドラマ視聴率についてですよ!
初回こそ15%を超えた視聴率も、
その後は下降線をたどり、
第6話以降は二ケタを割る尋常でない状況。
出典:Yahoo!ニュース
そして8月11日放送分の第30話では、
遂に視聴率が5.9% と、
歴代大河ドラマの最低視聴率記録を更新、
NHK関係者は「顔面蒼白」となった。
下がり続ける「いだてん」の視聴率を挙げようと、
NHKは他のNHK番組とのコラボを行ったり、
第31話以降に水泳男子平泳ぎの2大会メダリスト・
北島康介氏を出演させるなど、
なりふり構わぬ「救命措置」を始めた。
当初から無理があると言われていた
近代~現代をたどった大河ドラマの企画。
そして「いだてん」の失敗が、
2020年以降の大河ドラマに暗い影を落とし、
関係者の間で「大河ドラマの見直し」が検討され、
最悪制作取りやめと言う危機を迎えているのだ。
元NHK関連の番組制作会社で大河ドラマ製作にも関わった、
現在は番組脚本家のA氏は
【大河はネタ切れ状態で、NHKでも厄介者扱い】
と語る。
出典:はてなニュース
大河ドラマは、
日曜のゴールデンタイムに放送されるため
「万人受け」するネタで制作する事が
前提条件となっています。
それだけに、歴史的評価が定まっていない
近代~現代ネタは避けられています。
司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」ですら、
大河ではなく「スペシャルドラマ」として
扱われた(2009~11年放映)経緯がここにあります。
山崎豊子氏の原作(二つの祖国)がモデルとなり、
太平洋戦争の日米関係を描いた
「山河燃ゆ」(1984年)の放映は、
異例中の異例でした。
実はその年(1984年)予定の大河は
ある戦国武将と決まっており、
主演男優まで決めていたところ、
契約上でトラブルとなってお蔵入りとなり、
急遽「山河燃ゆ」に差し替えられたのです。
ところが、今年の大河が進んで
近代現代ネタを扱ったところに
「大河ネタがもう無くなった」と
見ている関係者がかなりの数居ます。
しかも大河ワンクール当たりの制作費用が、
この10年急騰しており、
NHKの経営を圧迫しています。
かつては新劇や売り出し中の若手を中心に起用し、
ワンクールで10億円以下に抑えてきた製作費ですが、
今回の「いだてん」は間違いなく「50億円」越えです。
それで視聴率が6%も取れないとなれば、
民放なら間違いなく「打切り」か「放送短縮」となって、
担当脚本家は出禁となり、関係者は詰め腹を切らされますよ。
でもそこが「(お上の)皆さまのNHK」何ですよね・・・
クビが飛ぶことは一切ありません。
2013年に松山ケンイチ主演で話題になった
「平清盛」で、兵庫県の井戸知事(当時)が
「画像が汚すぎる。
観光地兵庫のイメージダウンだ。」
と抗議しても、一切取り合おうとせず、
関係者は一切処分されませんでした。
そうした排他的で金食い虫の大河ドラマは、
「民放化」「バラエティ化」を急ぐNHKにとって
「厄介者」となりつつあるのです。
前出のA氏は、
更に大河ドラマ「いだてん」放映に至る
驚くべき真相を語った。
NHK関係者の間で
2019年の大河検討が始まった16年春頃、
当時NHK会長だった籾井勝人氏が
都内で安倍政権の関係者と面談しました。
その席に安倍首相本人が同席した噂がありますが、
定かではありません。
その席で、2020年のオリパラ開催前年に、
かつての東京五輪誘致を扱った大河ドラマを
制作する事が申し合わされた事は、
NHK関係者では周知の事実です。
しかも驚くべきは、脚本家として
安倍首相のお気に入りとされる
宮藤官九郎氏(クドカン)が
早々抜擢されると言う異例な経緯を経ます。
私の周りでは、2009~2011年に渡って放映された
「坂の上の雲」並みに
歴史考証や取材が必要と声が上がり
『クドカンと言え、僅か一年足らずで
構想から脚本まで仕上がるのか?』と
不安がる声が上がりました・・・
まぁ予想通りとなりましたね。
口の悪いメディア関係者は
『「いだてん」の脚本家はクドカンじゃなく安倍晋三だ』と言い、
『ありゃ「大河ドラマ」じゃなくて「政府広報」じゃねぇの?』と
揶揄する番組制作関係者も多数居ます。
いすれにせよ「いだてん」放映に至った真実は
国民には知らされず、大コケした今、
関係者のクビは寒くなるばかりです。
A氏は
【「いだてん」の問題を受け、
NHK内部では大河ドラマの在り方を
見直そうとする動きが進んでいます。】と語る。
まず大河の配役に関してですが、
2020年放送予定の大河ドラマ「麒麟がくる」 では、
主人公役の長谷川博之を始め、
人気はマイナーも演技力重視で選ぶ傾向が見られます。
そして制作に関しては、
これまでのNHKエンタープライズ丸投げと言う構図を捨て、
民放系の制作会社に始めて
制作の一部を依頼する試みがされます。
こうした事で肥大した
大河ドラマ制作予算を大幅にカットし、
NHK経営の健全化を図るようですが、
もう一つNHK経営側には狙いがあるようです。
それは、NHKの現会長である上田良一氏が、
就任会見時に
「大河ドラマの大幅な見直し」を掲げた事です。
要するに『大河ドラマを毎年作る必要があるのか?』
と疑問を呈し、敢えてその年に歴史的エポックが無ければ、
大河ドラマ制作は見送ってもよいのではないかとする考えです。
大河の余剰人員を削減し、
考え方も改めさせようとしているのです。
制作費の肥大化&政治への忖度で
歪められた大河ドラマの在り方。
【来年放映予定の「麒麟がくる」は、
大河ドラマ改革元年の作品として注目される】とA氏は語る。
しかしその一方でA氏は
【これで大河の評価が落ちるようなことがあれば、
NHKとして真剣に「大河制作撤退」に舵を切るのではないか】
とも見ている。
いずれにせよ、来年の大河ドラマの評価は
「麒麟がくる」のか?
はたまたライオンやハイエナがやって来るのか?
見守ろう。
いかかでしたか?